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ディスクストレージとテープストレージ

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低コスト化が進んだことで、HDD(ハードディスク)はあらゆる分野で広く使われるようになりました。バックアップ用途でもテープに置き換わるかのように普及してきましたが、最近、磁気テープを使用した「テープストレージ」が再び注目されています。ディスクストレージと比較して、テープストレージにはどんなメリットがあるのでしょう?

システムトータルコストが安い

テープストレージは、容量あたりの価格がストレージメディアの中で最も安く大規模システム構築に有利です。また、バックアップを実行しているときにしか電力を使用しないためメディアの保管コストは不要です。装置取得コスト、電気料金などのランニングコストを含むTCO(Total Cost of Ownership):総ユーザーコストが非常に安価ですみます。

右の図は、年間56TBずつ容量増加、5年間で280TBのシステムを構築した場合の、容量増設にかかるファシリティコスト、電気代、ハードウェア代のトータルコストをテープシステムとディスクシステムで比較したグラフです。

ハードウェア代のトータルコストの比較

(データ:富士通)

消費電力が少ない

HDDはアイドリング時(記録再生時以外)にも通電しディスクを回転させ続けるためにある一定の電力を消費します。一方磁気テープ装置はアイドリング時にはほぼ電力を必要とせず、メディア保管にも電力コストがかかりません。消費電力が小さいとてもECOなシステムです。

右の図は、データ容量を50TB, 140TB, 280TBでテープシステムとディスクシステムの消費電力を比較したグラフです。

テープシステムとディスクシステムの消費電力を比較

(データ:富士通)

容量単価が安い

HDDに比べ、磁気テープメディアの容量単価が安価なため、収納巻数が多くなるほど装置全体の容量単価が下がります。

容量あたりの価格傾向

(データ:JEITA)

安全な長期保管

磁気テープシステムの良さはその信頼性。磁気テープメディアは長期間安全にデータ保管するのに最適な媒体です。磁気テープシステムは停電、クラッシュ、ウイルス攻撃などによるデータ損失のリスクが低く、BCP対策などに最適です。

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オフライン / 可搬性

大切なデータを災害などのリスクから守るため、オフラインで管理でき、可搬性のあるなテープメディアは、遠隔地保管にも適しています。

信頼性が高い

「トラブルが多くて手間がかかる」テープストレージにそんなイメージを抱いている方も多いと思いますが、現代のテープストレージはHDDストレージに比べると故障率も低く、停電、クラッシュ、ウイルス攻撃などによるデータ損失のリスクが低くいので、信頼性の高いストレージシステムなのです。

デバイス別 ハードエラー率と発生容量

転送速度が速い

読み出しが遅いイメージのある磁気テープシステムですが、LTO7は300MB/秒(圧縮時750MB/秒)と、他のストレージと比べ2割以上高速にデータを転送できます。
一方、記録ベリファイ時にはテープは転送速度が変わらないため、他ストレージの倍以上の速度で記録ができることになります。

データ転送速度(再生時・記録ベリファイ時)

ドライブ1台で一つのファイルを読み出すときにかかる時間を計算してみます。テープと光ディスクはメディアをドライブに搬送し目的のデータにアクセスする時間が想定されます。データサイズが小さいときは、オンラインのHDDはアクセス速度の速さを反映し非常に短時間にデータを読み出すことができます。しかしデータが約30GBを超える大きさになるとテープの転送速度の速さが活かされ、HDDよりも短時間でデータを読み出せるようになります。小サイズではHDD、大サイズではテープが有利と言えます。光ディスクはどちらの領域でも性能が劣ることがわかります。

データ転送時間とデータサイズ